競業避止義務違反と退職金不支給
【東京コムウェル事件・東京地裁平成20年3月28日判決・労経速2015-31】
○退職後6ヶ月間の競業避止義務(就業規則及び退職時の誓約書によるもの)に違反し
て退職後4ヶ月後に同業他社に就職した元従業員に対する、退職金全額不支給の効力
が争われた事案
○退職金不支給条項には該当するが、業務中知り合った顧客に連絡したのは1名のみ
であるし、会社の利益や信用を損なう言動もないので、退職金不支給は許されないと
判断された事例
●懲戒解雇の際の退職金の全額不支給の有効性と同一の論点であり、事例判断であ
る。事案によっては不支給が許される場合もあるのは当然である。
●参考
1 競業避止と退職金不支給に関しては、ある程度具体的にかつ限定的に規定した
方が実効性が確保できるのではないか。
(例 同業他社に就職してかつ、担当顧客を引き抜く行為を行う場合は、全額
不支給にする)
2 競業避止義務の設定については、就業規則の周知、不利益変更等の論点も
生じることに留意が必要。
なお、本件の場合、不利益変更については合理性が認められている。
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