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添乗員と事業場外労働

【阪急トラベルサポート(派遣添乗員)第2事件・東京地裁平成22年7月
 2日判決・労判1011-5 新2796】
○登録型派遣添乗員の添乗業務が「労働時間を算定し難い」として事
 業場外労働の適用を認めた事案
○労働契約では日当1万6000円とされ、就業条件明示書には労働
 時間を原則として午前8時から午後8時とする定めがあり、事業場外
 みなし協定では休憩時間をのぞき1日11時間労働したものとみなす
 という規定があった。
○事業場外労働の適用を認めるに至ったプラスファクター
 ・単独で添乗業務を行っている
 ・会社から貸与された携帯電話はあるが、会社に随時連絡をしたり
  指示を受けたりはしていない
 ・会社に出社せずにツアーに出発し、貴社することなく帰宅している
 ・アイテナリーおよび最終日程表の記載からは労働時間を正確に
  把握することができないし(概ね15分30分1時間単位のおおまか
  な時間しか記載していない)、現場の状況で観光の順番やそれに
  要する時間、帰国便の変更をすることもあったから、アイテナリー
  等により当日の業務の具体的指示を受けたとは評価できない
●東京地裁平成22年5月11日(みなし適用否定)
 東京地裁平成22年9月29日(みなし適用肯定)
●現在は通信手段が発達しており、事業場外でも連絡がとれる以上
 事業条外みなしは適用されないという主張が労働側からなされる
 ことが多く、そのような誤った見解を述べる労基署の監督官も散見
 されるが、本判決はその点を明確に否定している点で高く評価で
 きる。
 「電話やファクシミリなど必要な場合は連絡可能な設備が備えられ
 ている在宅勤務について、事業場外みなし労働時間制の適用があ
 ることを完全に否定することにもなりかねない」とも述べている点は
 興味深い。

 

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