« 2010年11月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月

派遣業務の消滅と派遣労働契約の終了

【ジョブアクセスほか事件・東京高裁平成22年12月15日
 労判1019・下110620】
○派遣先の業務が消滅した場合に派遣労働契約は当然に終了するか
○1審は「当該職務が存在する限りでの労働契約と認定し、高裁は
 その認定を否定したものであり、ある意味単なる事例判例である
●対処方法
 1 当該業務が無くなった場合には期間途中でも当然に派遣労
   働契約が終了する旨明確に規定する
   労働契約法17条が強行法規であるという立場に立ったとしても、
   契約中途解約に合理性が認められやすくなる可能性もあると
   考える(私見)。
   少なくとも実務上は有効な手法ではないか。
 2 契約期間を短期にする
   派遣であれば更新期待は基本的には否定されるはず
 3 三都企画建設(大阪地裁平成18年1月6日)を参考にして
   業務が無くなった場合は労基法26条の休業手当しか支給しない
   (民法排除特約)と規定する

 

|

店舗閉鎖を理由とするアルバイト店員の整理解雇が有効とされた例

【大隅事件・東京地裁平成23年2月7日・労経速2106】
○店舗閉鎖に伴って当該店舗に勤務するアルバイト店員全員を整理解雇したものである
 ので人選の合理性に問題はないと判断されている(単なる事例判決)
○アルバイトには職場限定の特約が認定されている
 判断ファクターは以下のとおり
 ・アルバイト店員の採用権限は店長にある
 ・労働条件通知書には店舗名が特定されている
 ・異動があるとの記載はない

 

|

派遣先の直接雇用義務

【イナテック事件・名古屋地裁岡崎支部・平成23年3月28日判決・労経速2106】
○偽装請負において、労働者と注文主企業との間の雇用契約の成否が問題となった
○労働者側は黙示の雇用契約、40条の4の直接雇用申込義務等を主張したが裁判所
 はいずれもこれを否定
●黙示の雇用契約の否定については、松下プラズマディスプレイ(最高裁平成21年
 12月18日)から考えて当然
●40条の4については、そもそも派遣元から抵触日通知がないので申込義務自体が
 発生していないと判断。条文通りであり、以前から主張されていたことであるが、
 この点を明確に認めた裁判例として使える(権威の無い裁判所の判決であることが
 残念ではあるが)

|

« 2010年11月 | トップページ | 2011年7月 »