労組法

業務委託場合の委託先事業主との団体交渉応諾義務

【国・中労委(ビクターサービスエンジニアリング)事件・東京地裁平成21
 年8月6日・労新2756】
○音響製品等の修理業務に従事する個人営業の代行店主らが労働
 組合を結成して、代行店の待遇改善について団体交渉を申し入れて
 きた事案
○労働委員会は団体交渉応諾義務を認めたが、裁判所はこれを否
 定。経営側に有利な裁判例として活用できる。 
○労組法上の労働者性の有無という古典的な争点である。
 1 委託料は最低保障のない出来高払方式であること
 2 代行店は他社からの受託に制限がないこと
 3 他の代行店に再委託することも可能であったこと(受注した修理
   業務を必ずしも自ら行う必要はない)
 などが重視されたと考えられる。

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労組法関係裁判例

【都市開発エキスパート事件・横浜地裁平成19年9月27日・労新2673】
○事案
 出向社員に関して労働協約の一般的拘束力の適用が問題となった事案
労組法17条「一の工場事業場」は出向先か出向元かが問題となった。本件の場合は
 賃金が問題となっており、出向先特有の事情を考慮する必要がなく、出向元で統一的な
 労働条件を適用する必要性が高いこと等を理由として、出向元本社をもって「一の工場
 事業場」と判断された。
○コメント
 労組法17条「一の工場事業場」については、労使間の利害調整が十分に図られるとい
 えるか否かという観点から個別に判断するほかない。
 業種や問題となっている労働条件によっては、「工場事業場」は「企業全体」であると解
 される場合もあり(第四銀行事件・新潟地裁昭和63年6月6日)、逆に、当該工場事業
 場に特有の事情(労働の種類、作業方法、労働環境、地理的特殊性等)があり、他の事
 業場で多数を占めている組合との労働協約によっては、当該事業場の労働者の利害調
 整がはかられないと考えられる場合には、文字通り「工場事業場」で考えるべきである。

 

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