中途採用者の内定取り消し
【インフォミックス事件・東京地裁平成9年10月31日・労判726-37】
○ヘッドハンティングによりスカウトした労働者の内定取り消しの有効性判断において
整理解雇の枠組みを用いて無効と判断された例
○入社2週間前になって事業計画の見直しがあり、配属を予定していた部門自体が存続
しなくなったため、
1 職種変更
2 基本給3ヶ月分の補償による入社辞退
3 試用期間(3ヶ月)後の退社
のいずれかを選択して欲しいと呈示したが、拒否したため、内定を取り消した。
○争点1
職種変更命令拒否を理由とする内定取り消し
入社前でも会社は人事権に基づき職種を変更する権限を有するが、本件では単に
条件提示したに過ぎず、職種を確定的に変更する意思があったとは認められない
と判断されている。
○争点2
整理解雇の法理に照らしてみた場合、人員削減の必要性、回避努力(希望退職・
補償の申し出・職種変更の打診をしている)・人選の合理性(内定者を選定したことに
は合理性がある)は認められる。
しかし、自らスカウトしたという事情、既に前職を退職しているという事情も考慮した
場合、労働者の納得を得られるような十分な説明をしたとはいえず、会社の対応は
誠実さに欠くとして、内定取り消し無効と判断されている。
●一般的な判例ではないが、内定取り消しの場合は、それなりの回避努力をしたと主張
できるファクターを揃え、誠意を見せて十分説明する等のプロセスを踏んだ方が安全
である。
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